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口呼吸がもたらす子どもの歯並びリスクとは?今すぐ実践したい5つの悪癖対策

2026年05月28日

「テレビを見ているとき、いつも口がポカンと開いている」「寝ているときに口で息をしている気がする……」
お子さんのこのような様子を見て、「ただの癖かな?」と見過ごしてはいませんか?

実は、本来「鼻」でするべき呼吸を「口」で行う「口呼吸(こうくうきゅう)」は、子どもの健康な成長において見逃せない危険信号です。特に成長期のお子さんが口呼吸を続けていると、顎の骨が正しく発育せず、出っ歯やガタガタの歯並び(叢生)を引き起こす大きな原因になります。さらに、免疫力の低下や虫歯リスクの上昇など、全身の健康にもさまざまな悪影響を及ぼしてしまうのです。

本記事では、口呼吸がお子さんの歯並びや顔つきに与える具体的な影響をはじめ、引き金となる「5つの悪癖」、そして自宅でできる対策や、根本原因から改善する小児矯正(マイオブレース)について分かりやすく解説します。

Table of Contents

口呼吸とは何か?なぜ子どもの歯並びに影響するのか?

口呼吸とは、本来「鼻」で行うべき呼吸を「口」で代替してしまう状態です。成長期の子どもが口呼吸を続けると、顎の発育バランスが崩れ、歯並びに深刻な影響を与えます。

人間の舌は通常、上顎(口蓋)に軽く触れた「スポットポジション」に位置しています。この舌の圧力が上顎を横方向に広げ、永久歯が並ぶスペースを確保する役割を担っています。

口呼吸になると舌が下がり、上顎への圧力が失われます。その結果、上顎が狭くなり、歯が並ぶスペースが不足して叢生(ガタガタの歯並び)や出っ歯が生じやすくなります。

口呼吸が習慣になっている子どもは舌の位置がだらんと下がっていることが多く、上顎前突(出っ歯)や乱ぐい歯、開咬を引き起こすリスクがあると指摘されています。

子どもの口呼吸を引き起こす主な原因は何か?

口呼吸の原因は1つではなく、複数の要因が絡み合っています。主な原因は「鼻のトラブル」「歯並び・顎の形」「口周り筋肉の弱化」の3つです。

鼻のトラブル(アレルギー性鼻炎・扁桃肥大)

口呼吸の原因として最も多いのが鼻づまりです。アレルギー性鼻炎が慢性化すると鼻呼吸がしづらくなり、口呼吸の癖が定着しやすくなります。

また、扁桃肥大(口蓋扁桃の肥大)も気道を狭め、口呼吸を誘発します。扁桃肥大は10〜12歳ごろがピークで、その後は自然に縮小することが多いとされています。気になる場合は耳鼻咽喉科への相談が推奨されます。

歯並び・顎の形(出っ歯・受け口・開咬)

出っ歯(上顎前突)や受け口(下顎前突)、開咬といった不正咬合は、口を閉じにくい状態を作り出し、自然と口呼吸になりやすくなります。

歯並びと口呼吸は互いに影響し合う関係にあります。

口周り筋肉の弱化(口輪筋・舌筋の低下)

口輪筋(口の周りの筋肉)や舌筋が弱いと、口を閉じた状態を維持できず、ポカン口になりやすくなります。近年は柔らかい食事の増加やスマートフォン使用による姿勢の悪化が、子どもの口輪筋発達を妨げる一因とされています。

舌が歯を押す力は約500gといわれており、ペットボトル1本分の重さに相当します。矯正装置が歯にかける力が約2〜3gであることと比較すると、舌や唇の力がいかに大きいかがわかります。

口呼吸が引き起こす歯並びへの具体的な影響は?

口呼吸が習慣化すると、歯並びに以下のような具体的な問題が生じます。特に成長期の子どもは顎の骨が発育途中のため、影響が大きく現れます。

出っ歯(上顎前突)

口呼吸では上唇の筋肉が緩み、前歯を内側に押さえる力が弱まります。一方で舌が上の前歯を前方に押し続けるため、少しずつ上の前歯が前に傾き、出っ歯(上顎前突)になっていきます。

開咬(前歯が噛み合わない)

舌が上下の前歯の間に入り込んで押し広げることで、前歯が完全に閉じない「開咬」が生じます。開咬になると食べ物を前歯でかみ切れなくなり、発音にも影響が出ることがあります。

叢生(ガタガタの歯並び)

上顎が正常に発達しないと、永久歯が並ぶスペースが不足します。その結果、歯が重なり合ったり、ねじれたりする「叢生」が起こりやすくなります。

顎の発達不良・アデノイド顔貌

口呼吸が長期間続くと、下顎が後退し、面長で口元が突き出た「アデノイド顔貌」と呼ばれる特徴的な顔つきになる傾向があります。口周りの筋力低下により口角が下がり、横顔が平坦な印象になることも報告されています。

口呼吸が歯並び以外に与える全身への影響は?

口呼吸の悪影響は歯並びだけにとどまりません。免疫力の低下・虫歯・歯周病・睡眠障害など、全身の健康にも広く影響します。

  • 感染症リスクの増加:鼻にはウイルスや細菌を除去するフィルター機能がありますが、口呼吸ではこの機能を通らずに空気が体内に入るため、風邪・インフルエンザ・アレルギーを発症しやすくなります。
  • 虫歯・歯周病・口臭:口呼吸によって口内が乾燥すると唾液の分泌が減り、細菌の増殖を抑える作用が弱まります。その結果、虫歯・歯周病・口臭のリスクが高まります。
  • 睡眠の質の低下:睡眠中に口が開くことでいびきが生じ、睡眠時無呼吸症候群の一因になることもあります。睡眠の質が下がると、子どもの集中力や学習能力にも影響が出ます。
  • 顔の筋肉の弛緩:口周りの筋肉が常に緩んだ状態になるため、表情が乏しくなったり、ぼんやりとした顔つきになったりすることがあります。

さらに、口呼吸が原因の不正咬合は、矯正治療で歯並びを整えても、口呼吸の癖が残っている限り後戻りしやすいという問題があります。茨木クローバー歯科・矯正歯科の情報によると、癖が直らない場合は一生リテーナーを装着し続けなければならないケースもあるとされています。

子どもの口呼吸を悪化させる5つの悪癖とは?

口呼吸そのものに加え、日常生活の中にある「悪癖」が歯並びをさらに悪化させます。以下の5つの悪癖は、早期に気づいて対策することが重要です。

悪癖① 指しゃぶり

3歳を過ぎても指しゃぶりが続くと、上の前歯が前方に押し出されて出っ歯になりやすくなります。また、上下の前歯の間に指が入り込むことで開咬が生じるリスクもあります。

2〜3歳までの指しゃぶりは正常な発達過程とされますが、5歳以降も続く場合は歯科医師への相談をお勧めします。

悪癖② 舌を前歯に押し当てる舌癖(舌突出癖)

飲み込む際や安静時に舌を前歯に押し当てる癖を「舌突出癖」といいます。舌が歯を押す力は約500gと非常に強く、継続的に前歯に圧力をかけることで開咬や出っ歯の原因になります。

この癖は口呼吸と密接に関連しており、舌の位置が低下することで自然と前歯方向に舌が出やすくなります。

悪癖③ 口をポカンと開ける習慣(ポカン口)

テレビを見ているときやスマートフォンを操作しているときに、無意識に口がポカンと開いている状態は「ポカン口」と呼ばれます。この状態が続くと口輪筋が弱化し、口を閉じる力が失われていきます。

近年はマスク生活やスマートフォンの普及により、子どもの口輪筋の発達が妨げられるケースが増えているとされています。

悪癖④ 爪を噛む癖(咬爪癖)

爪を噛む癖は、前歯に継続的な異常な力を加えます。前歯が内側や外側に傾斜したり、噛み合わせが乱れたりする原因になります。また、爪を噛む姿勢は下顎を前に突き出す動作を伴うため、受け口(下顎前突)のリスクも高めます。

悪癖⑤ 柔らかい食べ物ばかり食べる習慣

現代の食生活では加工食品や柔らかい食事が増え、子どもが「噛む」機会が減っています。咀嚼回数が少ないと顎の筋肉が十分に発達せず、顎の骨の成長も促されにくくなります。

顎の成長が不十分だと歯が並ぶスペースが確保できず、叢生や不正咬合のリスクが高まります。意識的に噛み応えのある食材を取り入れることが大切です。

口呼吸と悪癖を改善するための具体的な方法は?

口呼吸や悪癖の改善には、原因に応じたアプローチが必要です。自宅でできるトレーニングから専門医への相談まで、段階的に取り組むことが効果的です。

あいうべ体操・口輪筋トレーニング

「あ・い・う・べ」と口を大きく動かす「あいうべ体操」は、口周りの筋肉(口輪筋)と舌筋を鍛える効果があります。1日30回を目安に続けることで、口を閉じる力が強化され、鼻呼吸への移行を促します。

また、唇を閉じたまま風船を膨らませる練習や、舌を上顎に押しつけるトレーニングも効果的です。これらは自宅で手軽に実践できます。

スポットポジションの習得(舌の正しい位置)

舌の正しい位置(スポットポジション)は、舌先が上の前歯の裏側の付け根(スポット)に軽く触れ、舌全体が上顎に吸い付いている状態です。

この位置を意識的に保つ練習を日常的に行うことで、上顎への適切な圧力が確保され、顎の正常な発達を促します。

耳鼻咽喉科での鼻疾患治療

アレルギー性鼻炎や扁桃肥大が原因の場合は、まず耳鼻咽喉科で根本的な治療を行うことが先決です。鼻の通気性が改善されれば、自然と鼻呼吸に戻りやすくなります。

マイオブレースを用いた咬合誘導治療

口呼吸・舌癖・口周り筋肉の機能不全といった根本原因にアプローチする装置として「マイオブレース」があります。マイオブレースは取り外し可能な装置を日中1時間と夜間就寝中に装着し、日中のアクティビティ(口腔周囲筋トレーニング)を毎日行うことで、顎の正しい成長を誘導し後戻りの少ない矯正治療を目指します。

むらせ歯科医院では、このマイオブレースを用いた咬合誘導治療を小児矯正に取り入れています。可能な限りⅠ期治療(子どもの成長期に行う矯正)で完結させ、将来の本格矯正(Ⅱ期治療)の回避・軽減を目指す方針を採っています。

むらせ歯科医院の小児矯正はどのような特徴があるか?

むらせ歯科医院(千葉県市原市)は、矯正歯科を強みとする総合歯科医院です。日本矯正歯科学会の有資格者(非常勤)が矯正治療を担当し、専門性の高い治療を地域で受けられる点が特徴です。

原因から改善するマイオブレース小児矯正

むらせ歯科医院の小児矯正では、歯並びが悪くなる根本原因(口呼吸・舌癖・筋機能不全)にアプローチします。マイオブレースを用いた咬合誘導治療により、以下の3つを目指します。

  • 顎の正しい成長誘導:成長期に上顎・下顎を適切な方向へ誘導し、永久歯が並ぶスペースを確保します。
  • 口腔周囲筋の機能改善:口輪筋・舌筋のバランスを整え、鼻呼吸を定着させます。
  • 将来的な本格矯正の回避・軽減:Ⅰ期治療で可能な限り完結させ、身体的・経済的負担を抑えます。

院内完結の総合力

矯正専門医院とは異なり、むらせ歯科医院では虫歯・歯周病治療も院内で対応可能です。矯正前の初期治療、矯正中の虫歯・歯周病予防、抜歯が必要なケースをすべて院内で完結できるため、他院へ通う負担がありません。

インビザラインによるマウスピース矯正

透明で目立ちにくいインビザラインも導入しています。取り外し可能なため食事制限が少なく、歯磨きがしやすいメリットがあります。患者専用アプリを活用し、マウスピース交換時期の通知や歯の動きの可視化が可能です。なお、マウスピース型矯正装置は薬機法未承認装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

顎関節・噛み合わせへの対応

不正咬合の多くは顎関節に影響を与えます。必要に応じてスプリント療法を併用し、顎の痛み・頭痛・肩こり・歯ぎしりの改善も目指します。見た目だけでなく機能改善を重視する点が特徴です。

費用・アクセス情報

  • 矯正費用:約22万円〜110万円(税込・自費診療)
  • 資料取り・診断料:33,000円(税込)
  • アクセス:駐車場完備、24時間オンライン予約対応、土曜診療あり

治療開始前にしっかり診断説明を行い、納得の上で治療をスタートします。

お子さんの口呼吸や歯並びが気になる方は、むらせ歯科医院へお気軽にご相談ください。日本矯正歯科学会有資格者が担当し、マイオブレースによる咬合誘導治療から本格矯正まで、お子さんの成長段階に合わせた最適な治療計画をご提案します。24時間オンライン予約・土曜診療対応で通院しやすい環境が整っています。

よくある質問

口呼吸は何歳から治療を始めるのがよいですか?

早ければ早いほど効果的で、5〜7歳の成長期が最も適しています。顎の骨が発育途中のこの時期に介入することで、顎の成長を正しい方向へ誘導しやすくなります。気になる症状があれば早めに歯科医師へご相談ください。

口呼吸を放置するとどうなりますか?

口呼吸を放置すると、出っ歯・開咬・叢生などの歯並び悪化に加え、虫歯・歯周病・口臭・免疫力低下・睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まります。また、アデノイド顔貌と呼ばれる顔つきの変化が生じる場合もあります。

マイオブレースはどのくらいの期間使いますか?

一般的に1〜3年程度の使用が目安とされています。日中1時間と夜間就寝中の装着が基本で、日中のアクティビティ(口腔周囲筋トレーニング)を毎日行います。個人差があるため、担当医の指示に従ってください。

口呼吸と歯並びはどちらが先に治療すべきですか?

両方を並行して改善することが理想的です。口呼吸の癖を残したまま歯並びだけを治しても後戻りしやすいため、原因となる口呼吸・舌癖・筋機能不全を同時に改善するマイオブレースのようなアプローチが有効です。

あいうべ体操はどのくらい続ければ効果が出ますか?

1日30回を目安に毎日継続することで、数週間〜数ヶ月で口輪筋の強化を実感できます。ただし、骨格的な問題や重度の鼻疾患がある場合は、専門医の治療と組み合わせることが重要です。

指しゃぶりはいつまでに止めさせればよいですか?

3歳までは正常な発達の範囲内とされています。5歳を過ぎても続く場合は歯並びへの影響が出やすくなるため、歯科医師への相談をお勧めします。無理に止めさせると精神的ストレスになるため、段階的なアプローチが大切です。

子どもの口呼吸は自然に治りますか?

鼻疾患が原因の一時的な口呼吸は治療で改善できますが、習慣化した口呼吸は自然には治りにくいです。口輪筋トレーニングや専門的な矯正治療を組み合わせた積極的なアプローチが必要です。

矯正治療中に虫歯になったらどうなりますか?

むらせ歯科医院では矯正前の初期治療・矯正中の虫歯予防・抜歯が必要なケースをすべて院内で完結できます。他院へ通う負担なく、矯正中のトラブルに即対応できる体制が整っています。

インビザラインと通常のワイヤー矯正はどちらが子どもに向いていますか?

成長期の小児矯正ではマイオブレースなどの機能的矯正装置が用いられることが多く、インビザラインは主に永久歯が生えそろった後の矯正(Ⅱ期治療)に適しています。お子さんの年齢・歯の状態・原因に応じて最適な装置を選択します。

口呼吸の改善で矯正費用は安くなりますか?

成長期に口呼吸・悪癖を改善してⅠ期治療で完結できれば、将来の本格矯正(Ⅱ期治療)が不要または軽減できる可能性があります。むらせ歯科医院では可能な限りⅠ期治療で完結させ、身体的・経済的負担を抑える方針を採っています。

まとめ

口呼吸は「ただの癖」ではなく、子どもの歯並び・顎の発育・全身の健康に深刻な影響を与えます。指しゃぶり・舌癖・ポカン口・爪噛み・柔らかい食事への偏りといった悪癖も複合的に作用します。成長期のうちに原因から改善することが最も重要で、あいうべ体操などの自宅トレーニングに加え、マイオブレースを用いた咬合誘導治療を早期に開始することが、将来の本格矯正を回避・軽減する最善策です。気になる症状があれば、専門医への早めの相談をお勧めします。

 

【著者情報】

村瀬 俊彦


経歴
東京歯科技工専門学校 卒業
東京歯科大学 卒業
東京歯科大学大学院 修了
メッセージ
大学の補綴学講座大学院にて審美領域におけるメタルフリー材料の研究、入れ歯、被せ物(差し歯)を専門に診療をしていました。現在は同大学非常勤講師を務めております。また歯科技工士免許も所持しており、技工士として歯科に貢献していた時代もありました。そのため入れ歯や被せ物を得意としております。

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