骨粗鬆症でもインプラントは可能?治療前に…

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骨粗鬆症でもインプラントは可能?治療前に確認すべきポイント

2026年02月27日

「骨粗鬆症と診断されたけれど、インプラント治療は受けられるのだろうか・・・」

このような不安を抱えている方は少なくありません。骨密度が低下している状態でインプラントを埋め込むことに、心配を感じるのは当然のことです。

結論から申し上げますと、**骨粗鬆症の方でもインプラント治療は可能**です。ただし、服用している薬の種類や治療期間によっては注意が必要となります。

この記事では、骨粗鬆症の方がインプラント治療を検討する際に必ず確認すべき重要事項を、歯科医師の視点から詳しく解説します。

骨粗鬆症とインプラント治療の基礎知識

まず、骨粗鬆症とインプラント治療の関係について、基本的な知識を整理しておきましょう。

骨粗鬆症とは何か

骨粗鬆症は、骨密度が低下し、骨がもろくなる疾患です。

高齢者や閉経後の女性に多く見られ、骨折しやすくなるという特徴があります。骨の中のカルシウムが失われやすくなり、骨がスカスカになるため、軽い転倒でも骨折してしまうリスクが高まるのです。

予防と治療には、適切な食事と運動が欠かせません。カルシウムやビタミンDを十分に摂取すること、そして適度な運動を続けることで骨を強く保つことが大切です。

インプラント治療の仕組み

インプラント治療は、失った歯を補うために、あごの骨にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける治療法です。

インプラントは、自然な見た目としっかりした噛み心地を得られるため、多くの方に選ばれています。

チタン製のフィクスチャー(人工歯根)が骨と結合することで、天然の歯に近い機能を取り戻すことができるのです。

骨粗鬆症がインプラントに与える影響

インプラントはあごの骨に直接埋め込むため、骨の密度と質は治療の成否に直接関連します。

骨粗鬆症がある場合、骨の質が弱くなっているため、インプラントがしっかりと固定されることが難しくなる可能性があります。しかし、適切な診断と治療計画を立てれば、骨粗鬆症の方でもインプラント治療を成功させることは十分可能なのです。

多くの歯科医院では、骨密度をしっかりと評価し、その結果に基づいた治療計画を立てています。

骨粗鬆症治療薬とインプラントの関係

骨粗鬆症の治療には、骨の密度を保つためのさまざまな薬が使われます。

特にインプラント治療との関連で注意が必要なのは、「ビスフォスフォネート製剤(BP製剤)」と「デノスマブ(プラリア®)」という2種類の薬です。

ビスフォスフォネート製剤(BP製剤)の影響

ビスフォスフォネート製剤は、骨の吸収を抑え、骨密度を上げるために広く使われている薬です。

注射薬と内服薬があり、骨粗鬆症の他に、がんの骨転移の治療にも使われています。この薬の最大の問題点は、ごく稀にですが、顎の骨の代謝を抑制し、「顎骨壊死」という重篤な合併症を引き起こす可能性があることです。

顎骨壊死とは、顎の骨の血流が悪くなり、骨の一部が死んでしまう病気を指します。

インプラント手術は、顎の骨にインプラント体を埋め込む外科的な処置であるため、ビスフォスフォネート製剤の影響で骨の治癒がうまくいかず、顎骨壊死のリスクが高まることが指摘されているのです。

デノスマブの影響

デノスマブは、骨の吸収を抑制する新しいタイプの骨粗鬆症治療薬です。

6ヶ月に1回の皮下注射で投与され、ビスフォスフォネート製剤と同様に、インプラント治療の際に顎骨壊死のリスクを高める可能性があります。

骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(MRONJ)について

骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(MRONJ)は、骨粗鬆症の薬によって、あごの骨が細菌感染して腐ってしまう病気です。

口内に骨が露出し、強い痛みが出たり、歯が抜け落ちるなどの症状が現れることがあります。日本における発生頻度は、ビスフォスフォネート製剤(BP製剤)の経口薬において0.01%〜0.02%、注射薬では1〜2%と報告されています。

近年のポジションペーパー(2023年)では、MRONJのリスク因子として、抜歯やインプラント埋入のような手術侵襲よりも、根尖病変や歯周病、インプラント周囲炎などの感染が持続することがリスク因子として注意喚起されています。

インプラント治療前に必ず伝えるべき情報

骨粗鬆症の治療薬を服用されている方がインプラント治療を安全に受けるためには、歯科医師への正確な情報提供が不可欠です。

歯科医師に伝えるべき重要事項

インプラント治療の相談をする際には、必ず歯科医師に以下の情報を正確に伝えましょう。

  • 骨粗鬆症の診断を受けていること
  • 服用している薬の名前(ビスフォスフォネート製剤、デノスマブなど)
  • 治療薬の投与経路(内服薬か注射薬か)
  • 治療期間(いつから薬を飲んでいるか、注射をしているか)

これらの情報が、治療計画を立てる上で非常に重要となります。

内科医・主治医との連携の重要性

インプラント治療を開始する前に、歯科医師は患者様の内科の主治医に病状照会を行います。

これにより、インプラント治療が患者様の全身の健康に悪影響を与えないか、また、顎骨壊死のリスクを避けるために、一時的に薬の服用や注射を休止すべきかなどを確認するのです。

患者様ご自身も、歯科治療を受ける予定があることを主治医に伝え、事前に相談しておくことをお勧めします。

歯科医師は、主治医からの情報をもとに、インプラント治療が可能かどうかを慎重に判断していきます。

治療が可能なケースと難しいケース

骨粗鬆症の方のインプラント治療には、可能なケースと慎重な対応が必要なケースがあります。

治療が可能なケース

薬の服用歴が短い場合、例えばビスフォスフォネート製剤の内服薬で服用期間が短い場合など、リスクが低いと判断されれば、インプラント治療が可能となります。

低用量の骨吸収抑制薬を使用している患者様への歯科インプラント埋入手術については、他のMRONJリスク因子(糖尿病や自己免疫疾患、人工透析中患者など)を有していなければ、必ずしも禁忌ではありません。

骨密度が比較的保たれている場合や、適切な前処置を行うことで骨の状態を改善できる場合も、治療が可能となります。

慎重な対応が必要なケース

以下のような場合には、より慎重に治療計画を立てる必要があります。

  • 長期間ビスフォスフォネート製剤を服用している場合
  • 重度の骨粗鬆症がある場合
  • 既に骨折歴がある場合

長期間使用していると骨の代謝が抑制され、骨のリモデリングが遅れるため、術後の回復に影響を及ぼす可能性があります。

骨密度が極端に低いと、インプラントが安定しない可能性があるため、骨移植やPRF(血小板濃縮フィブリン)などの補助療法が必要になることがあります。

骨粗鬆症の方がインプラント治療を成功させるためのポイント

骨粗鬆症の方がインプラント治療を受ける際には、以下の点に注意すると成功率を高めることができます。

精密な診断と計画立案

骨粗鬆症の患者様にインプラント治療を行う際、まず重要なのが精密な診断です。

歯科用CTを使用し、顎の骨の状態を三次元的に詳細に把握することが可能です。特に、骨密度の低い患者様の場合、インプラントを埋入する部位の骨質がどの程度なのかを正確に評価することが、治療成功の鍵となります。

骨密度の低下が顕著な場合には、骨補填や骨移植の必要性を事前に検討することもあります。

さらに、患者様の全身の健康状態や服用している薬剤も考慮し、インプラント治療の可否や適切な治療計画を立案します。

骨補填材や骨移植を活用する

骨粗鬆症の患者様の中には、顎の骨が薄く、インプラントを埋入するのに十分な骨量が確保できないケースがあります。

その場合、骨補填材や骨移植を活用することで、インプラント治療を成功へと導くことができます。骨補填材には、自家骨(患者様自身の骨)や人工骨、異種骨(牛由来の骨)などがあり、それぞれの特性を活かして適切な材料を選択します。

特に、人工骨や異種骨は、吸収が緩やかで骨再生が期待できるため、骨粗鬆症の患者様にも適用されることがあります。

短いインプラントや特殊加工の利用

骨密度が低い場合でも、短いインプラントや特殊な表面加工を施したインプラントを使うことで、しっかりと固定できるようになります。

これにより、骨がもろい場合でも、インプラントが長持ちするようになります。チタン-ジルコニウム合金のインプラントなど、骨粗鬆症の患者様でも良好な結果が報告されている材料もあります。

適切な治癒期間の確保

治療計画の段階では、通常のインプラントよりも長めの治癒期間を確保し、骨とインプラントの結合(オッセオインテグレーション)がしっかりと行われるように調整します。

加えて、咬合力(噛む力)の分散を考慮し、複数のインプラントを適切に配置することも、長期的な成功率を高めるポイントです。

インプラント治療後のメンテナンスと長期管理

インプラントを長持ちさせる鍵は、術後の管理です。

定期的なメンテナンスの重要性

骨粗鬆症の方でも、適切なケアを行えば、インプラントは長持ちします。

定期的な検診と日々のケアを続けることで、インプラントを長く使い続けることができるのです。科学的根拠に基づいたメンテナンスシステムにより、個別リスク分析、専用メンテナンスプログラム作成、インプラント周囲炎予防まで徹底的に管理することが重要です。

インプラント周囲炎の予防

将来的にインプラント周囲炎からMRONJを発症するリスクは十分にあるため、治療計画の立案時における配慮や、インプラント治療後のメンテナンスおよび患者教育がこれまで以上に重要となります。

インプラント周りの清潔を維持し、インプラント失敗リスクの早期発見に努めることが大切です。

骨質維持のためのライフスタイル

骨密度を高める生活習慣の改善も重要です。

食事とサプリメントによる骨質サポート、定期的な運動と骨密度チェックを継続することで、インプラントを支える骨の健康を維持することができます。

むらせ歯科医院のインプラント治療へのアプローチ

むらせ歯科医院では、「まず歯を残すこと」を最優先に考えています。

インプラントを強く勧めるのではなく、歯周病治療や根管治療などの基本治療で残せる可能性を徹底的に探ったうえで、どうしても保存が難しい場合にのみインプラントを選択肢としています。

専門性の高いインプラント担当医

インプラント担当は中島孝輔先生で、東京歯科大学大学院(口腔インプラント学専攻)修了、博士(歯学)取得。

日本口腔インプラント学会専修医として学術賞受賞歴もあるエビデンス重視のドクターです。米国ロマリンダ大学セミナーや骨造成セミナーなど、多数の研修を受講し、専門的な知識と臨床経験の両面から安全性を追求しています。

CTとシミュレーションによる精密診断

歯科用CTを活用し、骨の厚み・密度、神経・血管の位置、埋入角度・深さを三次元的に把握します。

さらにシミュレーションソフトを併用し、データに基づく治療計画を立案します。経験や勘に頼らない、科学的根拠に基づいた手術が特徴です。

ガイデッドサージェリーによる安全性向上

CTデータを基に作成したサージカルガイドを用いる「ガイデッドサージェリー」に対応しており、手術時間の短縮、身体的負担の軽減、難症例への対応力向上が可能です。

世界的メーカーの採用

採用しているインプラントは、ノーベルバイオケアとストローマンで、いずれも世界的に評価の高いメーカーです。

インプラントはメーカーごとに互換性がなく、品質や長期予後に差が出る分野であり、実績と信頼性を重視して選定されています。

まとめ:骨粗鬆症でも安心してインプラント治療を受けるために

骨粗鬆症の方でもインプラント治療は可能です。

ただし、服用している薬の種類や治療期間、骨密度の状態によっては、慎重な対応が必要となります。最も重要なのは、歯科医師と内科の主治医との連携、そして患者様ご自身が正確な情報を提供することです。

精密な診断と計画立案、適切な治療技術の選択、そして術後の徹底したメンテナンスにより、骨粗鬆症の方でも安全にインプラント治療を受け、長期的に良好な結果を得ることができます。

「骨粗鬆症だからインプラントは無理」と諦める前に、まずは専門的な知識を持つ歯科医師に相談してみることをお勧めします。

適切な評価と治療計画により、あなたに最適な治療法が見つかる可能性があります。

むらせ歯科医院では、骨粗鬆症の方のインプラント治療についても、丁寧な診査診断と安全性を最優先した治療計画をご提案しています。

駐車場完備、24時間オンライン予約、土曜診療を行っており、市原市はもちろん、袖ケ浦市・木更津市・五井・姉ヶ崎エリアからも来院されています。

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