前歯が生えてこない・変な場所から生えた……

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前歯が生えてこない・変な場所から生えた…生え変わりトラブルと小児矯正でできること

2026年01月22日

お子さんの乳歯が抜けたのに、なかなか永久歯が生えてこない・・・そんな不安を抱える親御さんは少なくありません。

また、永久歯が変な場所から生えてきたり、乳歯の後ろから二重に生えてきたりするケースも珍しくないものです。

歯の生え変わりは、お子さんの成長における大切な節目ですが、時には予期せぬトラブルが起こることもあります。

この記事では、歯科医療の専門的な視点から、前歯の生え変わりトラブルの原因と対処法、そして小児矯正でできることについて詳しくご説明します。

前歯が生えてこない主な原因

乳歯が抜けてから永久歯が生えるまでには、一般的に3ヶ月程度かかることが多いとされています。しかし、それ以上の期間が経過しても永久歯が生えてこない場合、いくつかの原因が考えられるのです。

歯の生えるスペースが不足している

最も多い原因の一つが、永久歯が生えるスペースの不足となります。

特に上顎の前歯では、生えてくる永久歯が予想以上に大きく、それに対して顎のスペースが足りないことがよくあるのです。下の前歯は比較的すんなり生えてくることが多いのですが、上の前歯は片方が生えた後、もう片方がなかなか出てこないケースが頻繁に見られます。

顎の成長が不十分で永久歯のスペースが足りない場合、歯は正しい位置に生えることができず、つっかえてしまいます。

永久歯の先天的欠如

稀なケースですが、生まれつき永久歯が存在しない「先天性欠損」という状態もあります。

近年の調査では一定の割合で見られることが報告されており、特に下の第二小臼歯や側切歯に多く発生するとされています。両側に欠如している場合もあれば、片側だけの場合もあるのです。

レントゲン撮影を行わないと発見できないため、定期的な歯科検診が重要となります。

永久歯の埋伏や萌出方向の異常

永久歯が顎の中に埋まったまま出てこない「埋伏歯」や、萌出方向が正常でないケースもあります。

特に犬歯(糸切り歯)は、前の方向に生えてきて側切歯の上に重なることがあり、放置すると永久歯である側切歯の根を溶かしてしまう危険性もあるのです。

過剰歯や嚢胞などの障害物が永久歯の萌出を妨げている場合もあります。

変な場所から永久歯が生えてきた場合の対処法

乳歯がまだ抜けていないのに、その後ろや内側から永久歯が生えてくる「二重歯列」は、比較的よく見られる現象です。

経過観察が基本

一時的に二重歯列になっていても、時間の経過とともに乳歯が自然に抜け落ちて解決することが多くあります。

乳歯がグラグラし始めてから1〜2週間程度で自然に抜けることが一般的ですので、まずは様子を見ることが大切です。

ただし、2週間以上経っても抜けない場合や、痛みや腫れがある場合は、歯科医院への相談をおすすめします。

乳歯の抜歯が必要なケース

永久歯の正常な萌出を妨げている乳歯は、歯科医院で抜歯することがあります。

乳歯がなかなか抜けないデメリットとしては・・・歯が抜けそうなのでしっかり噛まない、下から永久歯が生えてきて変な方向に生えてしまう、歯みがきがしにくい、隣の永久歯がむし歯の場合に進行してしまう、矯正治療時に装置が入れられなくなる、永久歯が生えてこなくなってしまうなど、様々な問題があるのです。

適切なタイミングで乳歯を抜歯することで、永久歯が正しい位置に生えてくることを促すことができます。

矯正治療が必要になる場合

永久歯の位置が大きくずれている場合や、顎のスペースが不足している場合は、矯正治療が必要になることがあります。

また、二重歯列の状態では歯磨きが難しくなるため、特に丁寧なケアが必要となります。歯ブラシの毛先が届かない部分には、歯間ブラシやデンタルフロス、ワンタフトブラシなどを使いましょう。

小児矯正で改善できる生え変わりトラブル

子どもの矯正治療は、成長期の特性を活かして行う治療法です。

一般的に、子どもの矯正治療は2段階で行われます。前半の治療を「I期治療」、後半の治療を「II期治療」といいます。

I期治療:原因を根本から改善

I期治療では・・・歯並びが悪くなる原因である「口腔周囲筋(舌・唇・頬の筋肉)」の機能不全に着目します。

歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレース)を使用して、悪い歯並びになってしまう原因をオリジナル装置やトレーニングで改善していく治療法です。歯を直接動かすのではなく、口呼吸や舌癖などの悪習癖を改善することで、自然に正しい歯並びへと導きます。

年齢に応じたアプローチがあり・・・0〜2歳では姿勢の訓練、3〜5歳ではインファントという取り外し可能なマウスピース型装置を1日2回10〜20分使用、6〜9歳ではマイオブレーストレーナーという装置と舌・口・呼吸の訓練を行います。

II期治療:歯並びの仕上げ

I期治療が終わり、顎の補正が完了しても、歯並びそのものがでこぼこしていたり、歯が回転して生えていたり、上下の噛み合わせが良くなかったりすることがあります。

その場合に、仕上げのII期治療を行います。本格矯正には、唇側マルチブラケット矯正(ワイヤー型)とマウスピース矯正(インビザライン)の2種類があります。

可能な限りI期治療で完了するよう治療を進め、どうしてもII期治療まで必要な場合は、しっかりとお子さんと親御さんにご説明させていただき治療を進めていきます。

適切な治療開始時期

親御さんが「矯正した方がいいかな?」と思った時は、適切な治療開始時期を逃してしまっていることが多々あります。

大人の歯(前歯)が生えてきたら・・・治療するしないにかかわらず一度ご相談にお越しください。プロの目で診断することで、今後どのように歯が動いていくのかを予測できますので、治療が必要になるか否か、治療開始時期はいつ頃がいいかなどをお話しさせていただきます。

家庭でできる予防と対策

歯の生え変わりトラブルを予防するために、家庭でできることがあります。

しっかり噛んで食べる習慣

乳歯がなかなか抜けないお子さんは、やはり普段よく噛んでいないことが多いのです。

食事をしっかりよく噛んで食べるようにすると、乳歯が抜ける程度の力が自然とかかります。グラグラしている歯の周りは特に丁寧に歯磨きをし、清潔に保ちましょう。歯肉炎や感染のリスクを減らすことができます。

無理に抜かない

歯に糸を結びつけて引っ張って抜く方法がSNSで広まっているようですが、この方法はおすすめできません。

歯ぐきをいためるだけでなく、痛みや出血を伴う可能性があるため、無理に抜こうとするのは避けましょう。

定期的な歯科検診

永久歯が生えてくる時期より早く乳歯を抜いてしまうと、隣の歯が倒れてきて永久歯の生えるスペースがなくなってしまうことがあります。

逆に、乳歯がいつまでも残っていると、永久歯が正しい位置に生えてこられず、歯列不正の原因になることがあるのです。定期的な歯科検診で、乳歯の交換が順調に進んでいるかどうかを確認することが重要となります。

小児矯正治療の流れと費用

小児矯正治療を検討する際、治療の流れと費用について理解しておくことが大切です。

治療の流れ

治療は以下のステップで進みます。

①矯正相談・・・歯並びの不安や疑問点などについてお伺いし、最適な矯正治療プラン、時期、金額などについて詳しくご説明します。

②資料取り・・・現在のお口の状態や身体の状態などを詳しく把握するための検査を行います。お口やお顔の写真の撮影、レントゲン撮影、お口の内のスキャンを行います。

③診断・・・資料取りを行ってから2週間後、再度ご来院いただいて資料の診断結果についてご説明させていただきます。

④治療開始・・・診断の結果を踏まえて、治療に移ります。永久歯が生えそろう前のお子さんの治療の場合、予防矯正から始める場合があります。

⑤メンテナンス・保定治療・・・きれいに並んだ歯並びを維持するための治療です。歯並びは一般的には永久的なものではなく、加齢変化で徐々にでこぼこが出てくる可能性があるため、保定装置を用いたメインテナンスが必要になります。

費用について

矯正治療の費用は症状や治療内容によって異なりますが、約22〜110万円(税込)かかります。

予防矯正は440,000円、本格矯正(唇側マルチブラケット矯正)は770,000円〜880,000円(税込)、マウスピース矯正(インビザライン)は880,000円〜1,100,000円(税込)となっています。また、毎月の再診料として3,300円〜5,500円(税込)が必要です。

自費診療となり健康保険対象外であるため高額になりますが、「歯並びを創造」することと同時に「患者様の肉体的負担・経済的負担を抑える」ことを重視し、可能な限りI期治療で完了するよう治療を進めています。

矯正治療のメリットとリスク

小児矯正治療には多くのメリットがありますが、同時にリスクや副作用についても理解しておく必要があります。

メリット

噛み合わせが整うことで、咀嚼機能が向上します。

また、歯並びが良くなると虫歯や歯周病になりにくくなります。正しい位置に歯が並ぶことで、歯磨きもしやすくなりますので、将来的な歯周病や虫歯のリスクを減らすことができるのです。

さらに、美しい歯並びは、お子さんの自尊心を高め、自信に繋がると共に、積極的な人との関わりにも関係します。

リスクと副作用

矯正歯科装置を付けた後しばらりは違和感、不快感、痛みなどが生じることがありますが、一般的には数日間〜1、2週間で慣れてくることが多いとされています。

歯の動き方には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。治療中は矯正歯科装置が歯の表面に付いているため食物が溜りやすく、また歯が磨きにくくなるため、むし歯や歯周病が生じるリスクが高まります。

歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることや歯肉がやせて下がることがあります。ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことや、歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。

動的治療が終了し装置が外れた後に保定装置を指示通り使用しないと、歯並びや噛み合せの「後戻り」が生じる可能性があります。

まとめ

前歯が生えてこない、変な場所から生えてきたといった生え変わりトラブルは、多くのお子さんに見られる現象です。

ほとんどの場合、適切な時期に適切な対処を行うことで解決できます。

小児矯正は、お子さんの成長を利用して顎の発育を促し、歯並びが悪くなる原因を根本から改善する治療法です。大人の歯(前歯)が生えてきたタイミングで、治療するしないにかかわらず一度歯科医院にご相談いただくことをおすすめします。

プロの目で診断することで、今後どのように歯が動いていくのかを予測でき、適切な治療開始時期をご提案できます。

お子さんの健やかな成長と美しい歯並びのために、早めの相談と定期的な歯科検診を心がけましょう。

著者情報

院長:村瀬 俊彦

村瀬 俊彦

血液型 O型
星座 おとめ座
趣味 映画鑑賞、読書
出身大学 東京歯科大学
専門 補綴

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まずは「経過観察でよいか」「治療が必要か」を確認しましょう。ご希望に合わせてご案内します。

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