乳歯の抜ける時期と歯列の発達|小児矯正を始めるベストタイミングとは
2025年11月29日
乳歯の抜ける時期と歯列の発達|小児矯正を始めるベストタイミングとは

乳歯の生え変わりは子どもの成長の大切な節目
お子さまの乳歯がぐらぐらし始めると、親御さんは「いつ抜けるのだろう」「歯並びは大丈夫かな」と心配になることも多いのではないでしょうか。
乳歯から永久歯への生え変わりは、お子さまの成長における重要な節目です。この時期の歯の状態や顎の発育は、将来の歯並びや噛み合わせに大きく影響します。
実は、乳歯の抜ける時期や順番には個人差があり、必ずしも教科書通りに進むわけではありません。しかし、適切な時期に適切なケアを行うことで、お子さまの健やかな口腔発達をサポートすることができます。
この記事では、乳歯の抜ける時期と歯列の発達について詳しく解説し、小児矯正を始めるベストタイミングについてもお伝えします。お子さまの歯の健康を守るために、ぜひ参考にしてください。
乳歯が抜ける時期と順番を知っておこう
乳歯は全部で20本あり、一般的には2歳半ごろまでに生え揃います。そして、6歳ごろから永久歯への生え変わりが始まるのが一般的です。

乳歯が抜け始める平均的な年齢
生後6カ月ごろから下の前歯が生え始め、2歳半くらいまでに20本の乳歯が生え揃います。その後、6歳ごろから永久歯への生え変わりが始まるのが一般的です。
最初に抜けるのは下の前歯(乳中切歯)で、5歳から9歳ごろに抜けることが多いとされています。その後、上の前歯、横の歯(乳側切歯)と順番に抜けていきます。
ただし、これはあくまで目安であり、個人差があります。前後半年程度の誤差は正常範囲内と考えられています。
乳歯が抜ける順番と永久歯の生える順序
一般的に、乳歯は生えてきた順番に抜けていきます。下の前歯から始まり、上の前歯、横の歯、奥歯へと進んでいくのが通常のパターンです。
永久歯は乳歯の根を吸収しながら成長し、乳歯が自然に抜ける準備を整えます。乳歯が抜けずに残っている場合、永久歯が別の位置から生えてきてしまい、「二重歯列」という状態になることもあります。
特に注意したいのは、犬歯が生えてくる時期です。犬歯は非常に大きく、相当な隙間を必要とします。ほかの歯がどうにか歯並びに収まったとしても、犬歯がはみ出してガタガタになってしまうことが多く、これがいわゆる「八重歯」です。
個人差がある乳歯の生え変わり
乳歯の抜ける時期には個人差があり、男女でも若干の違いが見られます。ただし、大きな違いはありません。
4歳の誕生日までに20本全て揃っていない場合は、「生まれつき歯の数が少ない(先天性欠如)」「隣の乳歯にくっついてしまってなかなか生えてこない(癒合歯)」など、何かしらの問題がある可能性があります。
また、生まれた時から歯が生えている「先天性歯」という状態もあります。これは下の前歯に多く見られ、もともと歯のつくりが弱いことが多いため、定期健診で診てもらうことが大切です。
歯列の発達と顎の成長の関係
お子さまの歯並びは、歯だけでなく顎の成長と密接に関係しています。乳歯から永久歯への生え変わり期は、顎の発育も活発な時期です。
混合歯列期における顎の発育
6歳から12歳ごろの、乳歯と永久歯が混在している時期を「混合歯列期」と呼びます。この時期は、体が大きく成長し顎も発育していく重要な段階です。
顎の発育と歯列のバランスが崩れやすい時期でもありますが、顎の成長に合わせて歯並びを修正することができるため、矯正治療においては適した時期といえます。
顎が十分に発育していないと、歯の生えるスペースが確保できず、歯列不正になるリスクが高まります。特に現代の子どもたちは、柔らかい食事が多くなり、しっかり噛む機会が減ることで顎の成長が十分でないケースが増えています。
永久歯が生えるスペースの確保

永久歯は乳歯よりも大きいため、十分なスペースが必要です。顎が小さいと、永久歯が並びきれず、デコボコの歯並びや八重歯になってしまいます。
この時期に「拡大床」などの装置を使って顎を広げる治療を行うと、歯の並ぶスペースを確保でき、抜歯を選択しなくても済む可能性が高まります。
拡大床は、プレートやワイヤーで出来た装置によって上顎と下顎を広げる治療法です。装置は取り外せるため、矯正治療をしていると周りに気づかれる心配もありません。
生活習慣が歯並びに与える影響
日常生活の中で無意識に行っている些細な姿勢や癖も、毎日長時間に及ぶと、骨の成長を妨げたり、歯列や顎を変形させたりしてしまう場合があります。
指しゃぶりや舌の突出癖、口呼吸、頬杖、猫背などの習慣は、歯並びに悪影響を与える可能性があります。特に指しゃぶりが長期間続くと、前歯が押し出されるような形になり、永久歯が本来の位置に生えにくくなることがあります。
また、毎日口で呼吸をしていると、筋力が弱まり歯を外から支える力が弱くなり、舌のおさまる位置も変わってきます。正しい歯並びには口をしっかり閉じていることが大事ですので、口呼吸が習慣化しないようにしましょう。
小児矯正を始めるベストタイミングとは
小児矯正を始める適切な時期は、お子さまの成長段階や症状によって異なります。一般的には6歳から8歳ごろが適齢期とされています。
第1期治療(混合歯列期)のメリット
6歳から12歳ごろの混合歯列期に行われる治療を「第1期治療」と呼びます。この段階では、顎の骨の成長をコントロールしながら、歯が正しく並ぶスペースを確保したり、骨格のバランスを整えたりすることが目的です。
平均的な治療期間は1年半から3年程度です。早期に治療を始めることで、骨の発達に合わせた効果的な調整が可能になります。
子どものうちの矯正は、顎の成長発育期という貴重な時期を活かした治療法です。この時期には顎の骨が柔らかく成長途上にあるため、その自然な成長力を利用して歯並びや噛み合わせを理想的な方向へ導くことができます。
早期治療が効果的な症状
「このくらいなら大丈夫だろう」と放置しておくと、生え変わりが終わる頃になって歯並びが悪くなるという場合もあります。ほんの少しでも異常があれば、早めにご相談することをおすすめします。
特に早期治療が効果的なのは、以下のような症状です。
- 「反対咬合(受け口)」・・・下の顎が前に出ている状態で、骨格の問題が関係するケースが多く見られます。早期に治療を始めることが効果的です。
- 「上顎前突(出っ歯)」・・・上の前歯が前方に出ている状態で、指しゃぶりや舌癖などが原因となることもあります。顎の成長を調整しながら治療を行います。
- 「開咬」・・・前歯が上下で噛み合わず、奥歯だけで噛んでいる状態です。指しゃぶりや舌の癖が原因の場合が多く、癖の改善と矯正治療を併行して行う必要があります。
- 「叢生(八重歯)」・・・歯が顎のスペースに入りきらず、デコボコに並んでしまう状態です。比較的多く見られる症状です。
第2期治療への移行と経過観察
第1期治療が終了した後、すぐに第2期治療を始めるわけではなく、永久歯がすべて生え揃うまでの数年間は経過観察を行います。期間としては1年から2年が目安ですが、症状によっては観察のみで終了する場合もあります。
12歳から15歳ごろ、永久歯がすべて生え揃ったタイミングで行われる治療が「第2期治療」です。この段階では、歯をきれいに並べて噛み合わせを整えることが目的です。ワイヤー矯正やマウスピース矯正などが用いられ、平均的な期間は1年半から2年半程度です。
上記のステップをすべて行うと、治療開始から終了まで約3年から6年にわたる場合もあります。ただし、症状が軽度であれば第1期治療のみで完了することもあります。
小児矯正の治療方法と選択肢
小児矯正には、お子さまの症状や成長段階に合わせて、さまざまな治療方法があります。それぞれの特徴を理解し、最適な治療法を選択することが大切です。

マウスピース型矯正装置の特徴
近年、小児矯正においてマウスピース型矯正装置が注目されています。取り外し可能で日常生活への影響が少なく、口呼吸から鼻呼吸への改善や舌位置の正常化により、歯並びだけでなく顔貌の健全な発育を促進します。
従来のワイヤー矯正と比べて審美性に優れているだけでなく、取り外しが可能なため食事や歯磨きの際の煩わしさもありません。また、痛みが少なく、虫歯リスクも低減できます。
学校生活や運動への影響を最低限に抑えながら、効果的に歯並びを改善できるマウスピース矯正は、成長期のお子さまにとっても理想的な治療法です。
拡大床による顎の成長促進
拡大床は、混合歯列期の6歳から11歳が対象となります。発育に合わせて顎をゆっくりと広げていくので、矯正の負担も少ないのが特徴です。
治療がスムーズに進むと、歯の並ぶスペースを確保できて、抜歯を選択しなくても済む可能性が高まります。また装置は取り外せるため、矯正治療をしていると周りに気づかれる心配もありません。ストレスなく食事や歯磨きが可能です。
その他の矯正装置
「リンガルアーチ」は、歯の裏側にアーチ状にスプリングを装着し、バネの弾性によって歯を動かしていく装置です。セメントで固定するため、患者様ご自身で着脱することはできませんが、歯の裏側に装着するため目立ちにくいのが特徴です。
「ヘッドギア」は、口にフェイスボウをつけて、ネックストラップもしくはヘッドキャップで固定する治療機器です。在宅時や就寝時に使用し、顎の成長をコントロールしたり、上の奥歯を後ろに動かしたりといった効果が期待できます。特に上顎の骨の成長を抑制するので、上顎前突、いわゆる「出っ歯」でお悩みのお子さまに対応しています。
小児矯正を成功させるために知っておきたいこと
小児矯正は治療期間が長く、成長とともに進めるため、途中で気をつけるべきポイントがいくつかあります。矯正を円滑に進め、効果を最大限にするための注意点をご紹介します。
治療中の生活習慣の見直し
乳歯と永久歯の入れ替わりの時期は、毎日の習慣が永久歯の生え方に大きく影響を与えます。ですから、この時期にきちんとした生活習慣を身につけて、綺麗な歯並びを目指しましょう。
姿勢や癖に注意し、猫背や頬杖などといった日常生活の中で無意識に行っている些細な姿勢でも、毎日長時間に及ぶと、骨の成長を妨げたり、歯列や顎を変形させたりしてしまう場合があります。きちんとした姿勢を心掛け、歯並びに悪影響を与える癖を無くすように、日常から心掛けましょう。
食事の仕方も重要です。あまり噛まずに飲み込むような食べ方をしたり、前歯で噛み切らない柔らかいものばかり食べるなどという食事を続けていると、歯並びに悪影響を及ぼします。
定期的な通院と経過観察の重要性
小児矯正では、定期的な通院と経過観察が非常に重要です。お子さまの成長は変化が早く、治療中でも柔軟に調整できます。定期的な観察と調整により、治療効果を最大限に引き出します。
専門家の指導のもと、適切なタイミングでの調整が可能となり、より良い結果につながります。治療がうまくいった時のお子さまの笑顔は、何にも代えがたい宝物です。
保定期間の大切さ
治療後には、歯並びが元に戻らないように「リテーナー」という装置を装着します。この期間は1年から2年が一般的です。お子さまが装置をきちんと使えるかどうかも、矯正の成功を左右します。
保定期間をしっかりと守ることで、せっかく整えた歯並びを長期間維持することができます。この期間も定期的な通院と経過観察が必要です。
むらせ歯科医院の小児矯正へのアプローチ
むらせ歯科医院では、お子さまの健やかな成長を第一に考えた小児矯正治療を提供しています。厚生労働省認定の「臨床研修施設」「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」として、経験年数・技術力・設備などの面で国に認められた数パーセントの歯科医院の一つです。
日本矯正歯科学会有資格者が担当し、お子さま一人ひとりの成長段階や症状に合わせた最適な治療計画をご提案します。「成人矯正まで持ち込まない」短期集中治療を目指し、出っ歯やうけ口など様々な症例に対応しています。
また、保育士常駐のキッズルームを完備し、女性ドクター(女医)が多数在籍しているため、お子さまも安心して通院できる環境を整えています。可能な限り「痛みを抑えた」治療を実施し、「説明と同意」を最優先する方針を掲げています。
「ヨーロッパ基準の滅菌体制」に基づいた厳格な感染予防対策を実施しており、患者様ごとに滅菌された新しい機器を使用し、診療台ごとにウイルスを含むPM0.1レベルの微粒子まで捕らえる空気清浄機を配置しています。
むらせ歯科医院は「健口創造型歯科医院」として、お口のトラブル「ゼロ」の世界を目指しています。医療の本来の目的は「悪くなったところを治療する」ことではなく、「健康な状態を長期にわたって維持させる」ことであるという理念を持っています。
お子さまの歯並びや小児矯正について気になることがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。詳細はこちら:むらせ歯科医院











